📖本📖『侍女の物語』マーガレット・アトウッド著
※PCにて更新しておりますのでスマホ等別端末でお読みになると
段落に影響が出るかもしれませんがお許し下さい。※
先日ツイキャスでこのお話をしたんですが、録画を残しておりませんので
ブログでまとめておきたいと思います❤
数々の賞を総舐めにしているこの本のドラマ化がhuluにて配信され
始めたのでこの本の話。ドラマのタイトルはこの本の原題である
【ハンドメイズテイル】
えぇ、私の得意ジャンルのディストピアです。
因みに私は映画でいうところのパニック映画大好きなんですが
(映画では描きやすいのか滅亡系やら災害系のディストピアが多いので)
こちらはそういう滅亡系のディストピアではなく、人が人に及ぼす地獄
"性と生のディストピア" !
実はこの話、一度映画化されていますがそちらよりやっぱり忠実なのは
時間がたっぷりとれるドラマでしょう!
映画の方の音楽を担当していたのは、なんと、坂本龍一氏です。
※個人的に映画の方はあまりお勧め致しません。
そもそもあの話はたいぶ端折らないと映画サイズでは無理かと!
さて本題。以下、wikiより。
■作品世界
舞台であるギレアデ共和国は、近未来のアメリカにキリスト教原理主義勢力によって誕生した宗教国家である。有色人種、ユダヤ人を迫害し他の宗派も認めない。内戦状態にあり国民は制服の着用を義務づけられ監視され逆らえば即座に処刑、あるいは汚染地帯にある収容所送りが待ちうけている。生活環境汚染、原発事故、遺伝子実験などの影響で出生率が低下し、数少ない健康な女性はただ子供を産むための道具として、支配者層である司令官たちに仕える「侍女」となるように決められている。
■あらすじ
侍女であるオブフレッドは、恐怖と絶望に耐えながら従順を装いつつ生きていた。情報から隔絶され常に監視の目を意識しながら司令官に仕えていたが、ある日こっそりと司令官は人間として自分に接するように求めてくる。一方、司令官の妻は夫に授精能力がないことを看破し、夫婦付の運転手ニックと交わり妊娠するようにオブフレッドに密かに命ずる。
だらだらと内容を書くのも好きではないのでw
簡単に引用で終了致しましたが、この辺りは既にhuluで
配信中のドラマの第五話で終わっています。
本の方では、有色人種の迫害というのが正しいのですが、ドラマ側では
主役ジューン(侍女名:オブフレッド)のとっつかまってしまう前からの
友であるモイラ役はサミラウィレイさんが演じてらっしゃいます。
超簡単に説明すると…
普通に生活していたら
「明日から法律でこうなったから!」と宣言され、とっつかまってしまい
えらい人の家に配属されて性奴隷みたいな日々を強いられ、
子供産めないなら用事ないから死んでね!!
そういう事です。なんという趣味の悪い話なんだ、変態か!
と思いきや、これが本当のキリスト教原理主義。
私なんかはもう子宮摘出してしまっているので、この世界だと用なしの
即処刑組ですww
創世記三十章1-3節に基づくと、そうなっているのです。
書いた奴が悪い!wwwと思う、私はスーパー無神論者。
しかしディストピア物の面白さとはそこにあると思うんです。
絶望しかない時に死を選ぶか、なんとかして這い上がるか。
助け合うか、それとも蹴落とすか。何が自分の助けになるか。
何が誰を生かすのか。
テーマとしては非常に趣味が悪い上に、ドラマ版の方はなかなか
忠実に再現されているのでもうね…胃が痛いわ、何これ!みたいな
超絶苦しい時間が続く…。
本とドラマの違いと言えば、
本
お偉いさんの奥様方の洋服は「水色」
お手伝いさんは「緑」侍女たちは「赤」
ドラマ
お偉いさんの奥様方の洋服は「鮮明な緑」
お手伝いさんは「グレーがかった緑」侍女たちは「赤」
でしょうか。後は有色人種を避けていないところ。
その他、本の方のニックはどう想像してもウォーンキングデッドの
ダリルでお馴染み、ノーマンリーダスしか想像できない!というところ。
本の方では観光客として日本人御一行が訪れて、侍女たちを好奇の目で
見つめ、写真撮らせてくださーい❤なんてシーンもあるんですが。
その自由さ、足を出してサンダルを履いて靴の先から見えるペディキュア。
以前はそうだった自分達は
今では帽子のブリムで顔を見せる事さえ、誰かとの会話さえ
許されていない、そんな日々を過ごす事になってしまった彼女達に
とってみると『あなた達はそれで幸せなの?』と
尋ねられている様な気がしてただただ首を横に振る
というシーンがあったりします。
ドラマの方だと配信が毎週水曜に一話ずつ追加されるので
まだまだ途中ですがとりあえずやっぱり趣味が悪いw
何故いまになってこれなのか、と気になる部分ではありますが
トランプ政権に移行してから、ちょっとお辛いのかな…だとか
色々と思ったり。。。
しかしですね。
全ての人間が『この世界が悪い!』なんて大きなところに
目を向けるはずもないので、各々個人単位で「ああ、わかる!」と
感じる部分が多いというところに目を向けるとこのドラマが流行る理由が
よく解かるのです。
私予想としては
海外でよりも実は日本の方が流行るであろう
と予想。
何故って、なんかどっか日本の田舎の古い風習を引きずった様な
亭主関白な家に嫁いだ場合に起こり得る現象そのものだからです!
子供を持たなかったら姑が口うるさいだとか、周囲がうるさい、だとか
主婦とは!みたいな肩書を背負わされてしまい独身時代のその方の
在り方なんかは無かった事として扱われ、自由も肩書も剥奪、
愛のないセックスの強要、等々。
結婚生活に広がる小さな単位のディストピアを広域で描きました!
そんな気がするのです。
だから日本では流行るだろうなぁ、と。
ですのでおススメ致しておきます❤❤
どうなっていく等はネタバレするので書かないでおきます。
世界観やそこにある感情などを各自お楽しみ下さい❤
- 作者: マーガレットアトウッド,Margaret Atwood,斎藤英治
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/10/24
- メディア: 文庫
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